施設情報(作成)
本施設は、「佐賀県ごみ処理広域化計画」に基づき、神埼市及び吉野ヶ里町を加えた2市3町で広域化することにより、処理の効率性や経済性の向上、地球温暖化防止や災害対策の充実を図ることができる施設です。そのため、2市3町により「佐賀県東部環境施設組合」を設立し、本施設建設に向けて事業を進めてきました。
施設の特長
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熱エネルギーを回収・利用、ごみ発電の高効率化
ごみを燃やした熱により廃熱ボイラーで蒸気を発生させ、蒸気タービン発電機で発電します。廃棄物をエネルギー資源として有効利用することで、サーマルリサイクル(発電・予熱利用)を実現することで、温室効果ガス(CO2)を削減し地球温暖化防止に貢献します。
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優れた処理能力でごみを完全燃焼
この施設は最新のストーカ式焼却炉を採用しています。高温燃焼を行い、わずかな灰にし、焼却灰をセメント原料化施設に搬出します。
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焼却時に発生する排ガスをきれいにして排出
排ガス対策として、高性能の排ガス処理設備を設置し、ダイオキシン類などの有害ガスを除去し、徹底した公害防止に努めています。なお、自主的に規制する管理基準値は法令等の規制値と比較して、はるかに厳しい基準値を設定することで地域の生活環境保護に配慮しています。
排ガス基準
測定項目 自主基準値 法令規制値(参考) ばいじん 0.01 g/m3N以下 0.08 g/m3N以下 塩化水素 30 ppm以下 430 ppm以下 硫黄酸化物 30 ppm以下 約4936 ppm以下(K値からの換算値) 窒素酸化物 100 ppm以下 250 ppm以下 水銀 * 25 μg/m3N以下 30 μg/m3N以下 ダイオキシン類 * 0.05 ng-TEQ/m3N 1 ng-TEQ/m3N ※O2 12%換算値
※ダイオキシン類および水銀は定期測定による基準
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- ごみの流れ
- 排ガスの流れ
- 空気の流れ
- 灰・飛灰の流れ
- 蒸気の流れ
- 水の流れ
- 薬品の流れ
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ごみの流れ
本施設に運ばれたごみは計量後、プラットホームからごみピットに投入されます。ピットのごみはクレーンで撹拌し、ごみ質を均ー化した後、ごみ投入ホッパから焼却炉内に供給します。炉内のごみは、ストーカ上を移動しながら850℃以上の高温で完全燃焼します。
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排ガスの流れ
焼却によって発生した燃焼ガスにアンモニアを吹き込み、窒素酸化物を取り除きます。その後、活性炭や消石灰を吹き込み、ばいじんやダイオキシン類、塩化水素、硫黄酸化物をバグフィルターで取り除き、クリーンなガスとして煙突から放出します。
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空気の流れ
ごみピット内の臭気を含んだ空気を焼却炉の燃焼用空気として炉内に送りこみ、臭気成分を熱分解します。これによりごみピット、プラットホーム内が負圧に保たれ悪臭の外部流出を防止します。
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灰・飛灰の流れ
焼却炉で燃やされたごみは焼却灰となり、搬出されます。また、エコノマイザやバグフィルターにより排出される飛灰も資源化施設へ搬出されます。資源化施設へ運ばれた焼却灰と飛灰はセメント原料化や山元還元により有効利用されます。
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蒸気の流れ
ごみを燃やしたときの熱を利用して蒸気を作ります。廃熱ボイラーで発生する蒸気は蒸気タービンに送られます。蒸気タービン発電機は最大3,800kWを発電することができ、発生した電気は、施設内の機器の稼働に利用されるほか、余った電気は電力会社へ売却しています。
受入
環境対策
施設概要
所在地 | 佐賀県鳥栖市真木町字今川39番地1 |
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敷地面積 | 16,279.58㎡ |
建築面積 | 5,360.45㎡ |
延床面積 | 11,025.24㎡ |
着工 | 令和3年8月1日 |
竣工 | 令和6年3月31日 |
処理能力 | 172t/日(86t/日×2炉) |
発電能力 | 定格3,800kW |
焼却炉形式 | ストーカ式 |
設備概要
受入供給設備 | ピット&クレーン方式 |
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燃焼設備 | ストーカ式 |
燃焼ガス冷却設備 | 廃熱ボイラー方式 |
排ガス処理設備 | 乾式ろ過式集じん器・無触媒脱硝方式 |
余熱利用設備 | 発電(定格3,800kW) |
通風設備 | 平衡通風式 |
灰出し処理設備 |
焼却灰:ピット&クレーン方式 焼却飛灰:ジェットバック車搬出方式 |
給水設備 | 上水 |
排水処理設備 |
生活排水:下水道放流 プラント排水:処理後、場内再利用のうえ余剰分を下水道放流 |
電気設備 | 特別高圧配電線1回線受電 |
計装設備 | 集中管理方式 |